フランス語の発音とつづりの基本

PHONÉTIQUE

フランス語の母音は細かく分けると母音が12、鼻母音が4つ、半母音が3つで合わせて19あります。また、子音17を合わせ、全部で36の音からなりたっています。フランス語の音の特徴をとらえるとき、以下の3つに注意してください。

1)唇を前に突き出すかどうか
2)音の鋭さの度合いはどうか
3)音の緊張度が強いかどうか

くわしくは発音簡略表を見てください

音とつづり字

文字と文字の組み合わせで発音が決まっています。

音と文字の関係

A. 語末の子音字について

フランス語では、単語の最後の子音を発音しないことがおおいです。

例: Paris(パリ), grand(グらん), japonais(ジャポネ)

B. h について

一般に語末の c, f, l, r は大部分発音しますが、その他多くの子音字はおおく発音しません。この原則には例外もありますので、それらはひとつひとつ覚えましょう。

常に発音しませんが、あとで述べる リエゾンエリズィヨン を行わない「有音のh」と、単につづり字として h を書くだけの「無音のh」とに分かれます。語頭の h のうちよく使われる単語は比較的おおく無音の h ですが大切な語で有音のものもかなりあります。

C. アンシェヌマン L’enchaînement

フランス語では子音で終わる語の次に母音ではじまる語がくる場合、発音される語末の音と次にくる語頭の音と結びつけて発音します。この現象を アンシェヌマン といいます。

子音の音は原則として変わりませんが、f のみ v の音に変わります。
une_amie(ユミ), par_avion(パヴィヨン), une grande_université(ユヌ グらんデュニヴェるスィテ)

例: nuef_ans(ヌーぁん), neuf_heures(ヌーーる)

D. リエゾン La liaison

リエゾンとは単独では発音されない語末の子音字が次にくる母音と一緒になって発音されることです。アンシェヌマンと同様、単語を結びつけますが、リズムグループ内でしかリエゾンは行われません。また

1) 必ずする場合
2) してはいけない場合
3) してもしなくてもよい場合
 とがあります。

⇒ リエゾンについての詳しい説明はこちらをご覧下さい

E. エリズィヨン L’elision

1つのリズム単位の中で、はじめの単語が母音字で終わり、次の単語が母音字または無音の h ではじまっているとき、はじめの母音字を省略して、そのかわりにアポストロフ[’]を打つことがあります。これをエリズィヨンと呼びます。

エリズィヨンは特定の単語についてしか行われませんが、冠詞など非常によく使われる語で行われますから、ぜひはっきり覚え、しなければならないときには必ずエリズィヨンをするようにしましょう。

le + aime = l’aime, je + ai = j’ai

エリズィヨンの行われるおもな語は次の通りです

ce (指示代名詞) それ
de (前置詞) 〜の
je (人称代名詞) わたしは
le, la (冠詞/人称代名詞)
me (人称代名詞) わたしを
ne (否定の小辞)
que (疑問詞・関係代名詞・接続詞)
se (人称代名詞) 自分を、自分に
si (接続詞) もし
te (人称代名詞) きみを、きみに

★ lorsque, puisque など -que の形の接続詞でも行われます
★ siil 「彼は」, ils 「彼らは」 の前でだけ s’il, s’ils となります
★ 有音の h のときは、リエゾンと同様エリズィヨンも行われません

例: la honte (ラ オント)